名もなき英雄たち『タクシー運転手 約束は海を越えて』
久しぶりの韓国映画!どれにしようかなーと思って選んでいたら評判高い今作が準新作になっていたのでレンタル鑑賞しました!
韓国のエンターテイメント映画はコメディ、バイオレンス、容赦ない現実、熱さなどの要素がバランスよく盛り込まれているのが印象的で(サニーとか)今作はさらに史実が元になっているので、こんなにも壮絶な時代を生き抜いて今の民主化に至ったのか…と隣国ながら驚いてしまいました。最後に実際の映像が出てきた時も映画内の映像そのままだったりエピソードも事実だったりで「ここホントだったのか…」という部分もあったり。
あとソン・ガンホの人間としての成長も良くて、序盤は小狡いヤツだったのに終盤の決意に満ちた表情の変化とかもよかったです。とても学生デモに反対していた人だとは思えない変わりぶり。
エピソードもいちいち良くて、行きのタクシー内での掛け合いやデモ学生のひとりの家でごはん食べて騒ぐシーンの平和さとか、差し入れでくれたおにぎりの温かさと後半のシーンでの対比のうまさ、検閲通れるのかのハラハラ感にまさかの"ここは俺に任せて先に行け"展開などなど盛りだくさん!
でもしっかり光州事件の酷さや報道規制からの締め出しで外側の人には石を投げられるような事を言われているツラさも描かれているし、なによりその中で生きてる人達が圧政に反対する姿勢だけじゃあなくて日常のユーモアだったり若者らしい所だったりっていう所謂"普通の人"という部分をちゃんと描いている所が気持ちの共感を得ることが出来るポイントとしてあったのもよかったです。
そして見終わった後はローグワンのように「名もなき英雄たち」の話だったことにまた感動が来て、本当にいい映画を観たなぁとしみじみしました。
今作の数年後が描かれている『1987、ある闘いの真実』と(まだ未見ですが)セットで観たいと思わせる内容と、民主化運動の大変さ、もし自分が同じ境遇に立った時に彼ら彼女らのように立ち向かえるだろうかと考えてしまうような心に残るいい映画でした!
『タクシー運転手 約束は海を越えて』観た
— バシ (@bashix4) 2019年2月27日
ひっさびさに韓国映画観たけどやっぱクオリティ高いな!
前半ほのぼのロードムービーだったのに後半のシリアスとのギャップがすごい!それでいて"ここは俺に任せて先にいけ"展開もあるからアツい
実話ベースだけど最後のインタビューがホントだった事に驚き pic.twitter.com/1QsPcHGvAw
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