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すべてが最高じゃあなくても『レゴムービー2』

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前作から5年…まさかの続編!

あの傑作『レゴムービー』の続編が公開する日が来ようとは!

完璧な終わり方をしておいての続編…怖いような嬉しいような気になりますが観てきました!

 


映画『レゴⓇムービー2』予告【HD】2019年3月29日(金)全国公開

 

これは完全前作鑑賞必須案件ですね!

思いっきり前作の続きから始まる上に前作でのギミックも使っての(というか知ってる上での使い方)進行の仕方だったので「あぁ〜こんなラスト迎えてたっけ」って思いながらの序盤でした。

というかメタギミック使いまくりなので「おいおいこんなに飛ばして大丈夫か?」と心配になるほどのテンポとスピードでしたがまったくの杞憂で終わりました。

 

 前作では「親子」が軸であったのに対し今作は「兄弟」が主軸になっていて、家族の中で初めてできた”年下の身内”に対して触れ合い方や考え方の理解ができず衝突し、それをモンスター・侵略者として表現する気持ちをレゴの世界内での出来事に置き換えているので、現実と空想が入れ違いになっても2軸の世界で起きている出来事がわかる(ごちゃごちゃにならずしっかり整理できている)バランス感覚は流石クリス&フィル!

この年下の身内に対する感覚と空想が入り混じるあたりが細田守の『未来のミライ』っぽいなーと思いました。こっちは大人の意見が強めに出ている印象がありますが(だから悪いというわけではなく)

 

もう読んでて分かる通りものすごく複雑な構造なのにも関わらずスムーズに理解できるあたり…これがマイケル・ベイなら5分で理解不能になっちゃうね!(突然のディス)

「相手にも考え方がある」という事と「変わらないことの大切さ」、レゴ世界での物語の帰結すべてが合わさって、そのうえで”レゴ”という存在の在り方がどんなものか、どんなコンセプトを持ったおもちゃなのかに結実するラストの持って行き方は「これはレゴムービーでないとできない必然性!」と脚本のうまさにまたしても唸ってしまいました !ほんとクリス・ミラー&フィル・ロードは傑作製造機やでぇ…

 

また今作は(エメットから見た)敵のビジュアル設定、BGMの感じ、ネームセンスにラストのまさにレゴならではの伏線とかとか「前作であんなにいろいろ仕掛けてたのに、まだ残弾があったのか!」と言わんばかりのアイデアの数々にもう平伏しっぱなし。

そしてそんなクリエイター精神がいっちばん盛り込んでいるのがエンドクレジットという書いていても暴挙としか思えない狂ったクオリティに爆笑&感動。「上映時間に90分遅れてもこのエンドクレジットが観れてるからOK」という歌詞に、海外ではエンドクレジット観る観客はまずいない(アベンジャーズさえもエンドクレジット始まったら出るくらい興味ない!)事実を逆手にとるセンスはホント何見てきたらこの発想を得られるのか…っていうセンス爆発ぶり。しかもここだけはCGじゃあなくて手作りなうえに、それに花を添えるレゴたちが…っていう本編のメッセージをしっかり踏襲したものが出てくるあたりもうほんとサイコー!

 

 劇中内でもありますが、5年前は「すべてがサイコー!」だったエメットは成長し「すべてはサイコーじゃあないのかもしれない」と感じますがしかし!だからこそ「すべては限りなくサイコーにできる!」という非常にまっすぐで力強いポジティブ精神にあふれた正当続編にふさわしい作品でした!

 

 

 

傑作な前作!まずはこれから観て!

LEGO(R) ムービー(字幕版)