郷土愛に溢れたディス『翔んで埼玉』
まぁ言うても埼玉県民なんでね、そりゃあ観るっきゃないっしょ!って事で地元で鑑賞しました。
やー面白かった!というかバカバカしかった!
日本ならではの差別代表とも言える「県民性」を逆手にとって繰り広げる「ウチのここがすごいんじゃ!」合戦は究極のあるあるですね!
また2番手とは言わないが東京とは浅からぬ顔が出来る埼玉っていうチョイスもいいし、同じ顔する千葉とバトるっていう構造も含めて膝をうつ完全同意!なーんで千葉には負けねぇ精神が出てくるんだろうねぇ同族嫌悪かな?
しかも埼玉県らしい所がなくて実際は群馬でロケしたりしたっていう事実もまた笑ってしまうエピソード。
でもこんなに馬鹿にしてるのに、不思議と郷土愛に溢れてる!愛を感じましたよ。たぶん埼玉県民は〇〇だからなーっていうのがないからイヤミにならないっていうのかな?あ、でも奮起するシーンはよかったです!
あとやっぱり地元の映画館で観たのがよかった!反応がビビットだったから余計に盛り上がったし、草加せんべいの下りは爆笑!
洋画を劇場で観てる時にネイティブの人がいると反応が一足早いっていう感覚?が自分のものとして実感できる、いい映画体験が出来ました!
構造も序盤にラジオ(埼玉ローカルのnack5)から流れる伝説ですよ〜っていう設定で始まるから、これによってフィクションラインをグッと下げられる上に一個クッションが挟んであるから引いた目線で見られるし、いちいち島崎遥香がツッコミを入れるから、架空の強度がさらに増す仕様!だから何が起こっても許されるようになってると思うんですよね。
あとGACKT様がハマり役!声も素敵だしスタイルもすばらしいからあの世界観にピッタリ!逆に学生っていう設定の方が要素として合わなくなっていく力技!「学生だよね…?」っていう違和感そのものを起こさせないフィクションが成立するのはキャスティングのおかげもあると思いますね。濃厚BLはちょっとナマモノが勝ちすぎている感もありましたが…
ただ、これは今作に限らずなんですが、終始ギャグに徹底している分シリアスが長続きすると退屈を感じてしまうんですよね。これ福田雄一作品とか特にそうだと思うんですけど、シリアス場面で口上とか始まっちゃうと「いいから早く展開進んでくんねーかな?」って感じちゃうんですよ。福田雄一ほど今作は酷くないですが、やっぱりシリアスが始まるとそれまでギャクでずーっとやってきたツケというか、トーンが急転するので慣れないんですよね。ここもクリアしてたら完璧だったんだけどまぁ無理な話ですよね。
全体として期待を裏切らない作品だと思います!これはスクリーンで一体感を感じたほうが面白いと思うので、できれば友達とかと観た方がいいと思います!
『翔んで埼玉』観た!
— バシ (@bashix4) 2019年5月4日
「県民性」という日本でもっとも表面化しやすくわかりやすい格差を巧みに利用したあるあるネタでバカにしながらも最終的には郷土愛に落ち着くウルトラCを決めた、まさに日本人の為のコメディ映画!
埼玉で観たから妙な一体感があってより面白かった!草加せんべいの反応の速さ! pic.twitter.com/ZEfn4g1QWg
原作コミック。1982年でこの先進性…!
このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)
- 作者: 魔夜峰央
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2015/12/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (23件) を見る
こんなん出てたの知らなかった…