刻むぜ!7000rpmのビート!『フォードvsフェラーリ』
1月公開作は『キャッツ』しか観てないのに2月以降公開作は4本観ているという不思議な状態
1月公開作は全然観れてないのに2月以降の公開作は4本観ているアカウントがコチラです pic.twitter.com/MWZrGUSG9r
— バシ (@bashix4) 2020年1月31日
別にね、観たくなかったワケじゃあないの!タイミングが合わなくてこうなってしまっただけ!!というか1月から良作ハイペースで上映しすぎなんだよ…ロングショットエクストリームジョブパラサイト音楽リチャードジュエルmellowジョジョラビットラストレター9人の翻訳家hisテリーギリアムのドン・キホーテ無垢なる証人サヨナラまでの30分ナイブズアウト前田建設ファンタジー営業部…なんなの?バカなの?時間と金が足りねぇ!欲しいものリスト作らなきゃ!!(以上言い訳)
とりあえず観れる数には限界があるので「映画館でこそ真価が発揮される」という事を耳にした事もあり優先度高めて観にいきました!
映画『フォードvsフェラーリ』予告編 2020年1月10日(金)公開
いやすっげぇよ!レースシーンどこを取っても迫力MAXでヤバい!これは映画館案件ですわ!!!
1分間に7000回転させる過剰なエンジン回転数(rpm)によりタイヤが熱を帯びる表現も最高だし、それがマシンに対する負荷やクラッシュなんかのアクシデントに対する恐怖にも繋がっていくから、走るシーンが来るだけでドキドキするし、テンションが上がるから2時間30分まったく飽きないしダレない!
特にレース中の"ストレートで330km/h"という驚異のスピードが実体験できるかのような迫力に目が釘付けになったし、テスト走行の場面も「俺たちが考えた最強のマシン」が出来上がってく様を見るようでムチャクチャ楽しい!中には「これどうやって撮ってるのかな?」なんて思えるシーンもあるし、とにかくルックが本当に素晴らしいと思います!風圧を感じる!
もちろんストーリーもよくて、シェルビーの引退→フォードの危機→フェラーリとの因縁…といった動線がキレイにわかりやすく整理されてるから、予備知識がなくても全然観れちゃうっていうのはスゴイと思うんですよ。
話もレースの勝ち負けの単純な話じゃあなくて、人生の岐路に立っている男たちが、引退や反対を受けながらも、それでもわずかなチャンスに賭けて挑んでいく、ものすごく熱いドラマになっているんです!
積み上げてきた経験と知恵と度胸で逆境や困難に立ち向かっていくベテラン達、周りの否定的な意見や小細工=不純物をそぎ落として只強いマシン、純粋なスピードを求めていく様はまるで職人のよう!
一方この映画、バディムービーでもあるんですが、
・元凄腕レーサーのインテリカーデザイナー
・一匹狼の荒くれレーサー
・殴り合いの喧嘩→お前…強いな…!
・フォード内からも煙たがられるような"ハミ出し者チーム"
・いがみ合いながらも協力して強敵を倒すぜ!
とか完全にヤンキー映画のソレじゃん!大好物です!!
ドライバーのマイルズはとにかく短気で、レンチ投げるわ口も悪いわ、その上思ったこともズバズバ言うわで歩み寄りゼロのシンプルな男
元ドライバーでカーデザイナーのシェルビーも、相手チームに対してセコい手を使ったり、マイルズを認めさせるために画策したりする一筋縄ではいかないクレバーな男
そんな正反対の二人の男が「待て待て待て待て…」と思いがユニゾンする気持ちよさったらないですよ!
俳優陣もマット・デイモンは相変わらず良きなんですが、クリスチャン・ベールの煽り演技、100点!!!こんなの車社会だったら即逮捕モノの煽りっぷりですよ!
しかもこの2人、劇中の運転もなるべくスタントじゃあなくて本人がやってるっていうから、特にドライバーのケン・マイルズを演じるクリスチャン・ベールなんかは「大会出れるんじゃね?」ってレベルのドライビングテクニックを魅せつけてくれます!
息子役のノア・ジュプ君、彼もまーいいんですわぁ…お父さんに憧れ&レース大好き感がたまらないっすね…
あとは副社長役のジョシュ・ルーカスのクソ野郎っぷりも最高ですし、ジョン・バーンサルの中間管理職もイイ…
そうそうこの映画"お仕事映画"としてもよくて、理不尽な上司や無茶な要求に対して腐らずやってやるぜ!っていう反骨精神に溢れているので、仕事で疲れたときなんかに観れば元気がもらえるんじゃあないかと思ってます!
あと余談ですが、劇中の社長室に出てくるウイスキー銘柄、おそらくジョニ黒とクラウンローヤルとタリスカーなんですが、クラウンローヤルの世界リリースが1964年だったりジョニーウォーカーの構成原酒のひとつにタリスカーが使われていたりするので「近年リリースの海外ウイスキーだったりブレンドと構成元で揃えていたりして…社長、お好きですな!」ってカンジで観れたのも個人的にはポイント高かったです(笑)。
銘柄のリリース時期や当時の価値等(ジョニ黒は今の5倍近い値段だった)細かいアイテムに対しても時代考証がなされている上に、それがキャラクター造形にも一役買っている。こだわっているな!と唸らされました!
↑個人的にはタリスカーが一番好き
なので、お酒飲みながら観るのもなかなか乙なものかと!(映画館じゃあできないけど)
とにかくエンタメ性に富んだ万人受けする面白い映画だったので、いい音響で観れる今のうちに是非!
『フォードvsフェラーリ』観た
— バシ (@bashix4) 2020年2月7日
陣営問わず逆風に見舞われるケンとシェルビーのコンビが“7000rpm”ですべてを彼方へと置いていく
レースシーンは全部迫力あるし、唯一こちら側のアイアコッカ演じるジョンバーンサルもよかった!クリスチャンベールの煽り演技も逮捕モンだ!
結果知らないで観てよかった! pic.twitter.com/pd70fD7RYC
唯一観たことのあるレース映画
今作の史実ドキュメンタリー