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アカペラへのリスペクトが足りない…『ピッチパーフェクト ラストステージ』

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最初に言っときますがあんまり褒めてません!

今作が好きな方はそっ閉じするのを推奨します!

ブログ始めて初めて(ややこしいな)否定的な記事上げるかも。

あと2のネタバレにも触れているので気をつけて!

 


『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』予告編

 

今作では2の数年後(3年くらいかな?)卒業した後定職についてはいるが「こんなの思ってた自分じゃあない」とくすぶっているべラーズメンバーの元にヘイリー演じるエミリーから同窓会の報せが来たことにより久しぶりの再会&再結成&米軍慰問団のツアーオーディションにより過去の栄光と現在の在り方、そして未来を見つめる、どことなく「中年の危機コメディ」っぽい設定になっています。

 

お馴染みメンバーの変わらなさやアカペラシーンの魅力、あと楽曲もブリちゃんからsia、ビヨンセ、ジョージマイケルと耳馴染みのあるポピュラーさも更に増して観ていてアガるのは間違い無いのですが肝心のお話が…

 

これは2の時から思っていたんですが、監督はアカペラに対してのリスペクトが少ないと思っています。(1と2・3は監督が違う)

1は主人公であるベッカは元々アカペラに興味がなかったけどファットエイミーに誘われてべラーズに所属、アレンジャーとしての才能を発揮し旧態然としたべラーズを生まれ変わらせると同時に個人制作のDTMでは知りえなかった他者と音楽を作る事の楽しさ、喜び、達成感を得る。

アカペラという既存曲を歌う、言ってしまえばカラオケの延長であるものに対して(故に部活としての学内ヒエラルキーも高くない)アレンジの視点で観客にも新鮮さを与える設定が古い考えと新しい手法の対立、ひいては先輩後輩の意見対立につながる、スポ根との相性もバチっとハマった素晴らしい青春映画になっていたと思っています。

 

しかし2になると一転。オリジナル楽曲を作るエミリーが入部する事によって「なぜオリジナルを歌っちゃダメなの?」という問題が発生します。ここはいいのですが基本的にアカペラはアレンジ力や魅せ方でいかにカッコよく見せるかを競うものであると思うので、オリジナル楽曲だと争点がズレる。(どうアレンジしたかの差がわからず評価点がぼやける)

にも関わらず2では会場の盛り上がりそのままにエミリーのオリジナル楽曲を披露し、そのまま大会優勝までしてしまいます。しかもなぜか初披露するオリジナル楽曲を観客がシンガロングする現象まで起きるご都合展開。

これをやられると「えっ1の意味は?」「てかエミリーやっぱり全然わかってねーじゃん」が勝ちすぎる上にそれを評価する審査員の基準はどうなってんの?じゃあみんなオリジナル勝負になってくるよね?となるのでアカペラという競技そのものがフワフワしてくる=リスペクトが足りないに繋がっていると思います。

 

そしてその2の監督が続投した3なので…宣伝にもあったルビーローズはちょい役だし前作でも盛り上がったリフオフもグダグダ、今作の審査員であるDJキャレドもアカペラに興味ナシという始末。しかも米軍慰問団のツアーオーディションは海外巡業の中で評価されていくのですが、それをダイジェスト的に抜粋する荒技!その上ファットエイミーの生い立ちが入ってきて益々関係ない展開に…アクションコメディ要素もテキトーだから段々「コメディなめんなよ」って思ったり。

ラストも頭からっぽで観ればよかったねーなんですがよくよく考えるとベッカとんでもないことやってんな!あとベッカお前それでええんか!?と思ったりで2より更にリスペクトを感じない事態に。

 

監督は元々OKGOのPVとかやってたみたいなので、ショーのルックはカッコいいのですが映画となると…という気がしてしまいました。OKGOのPVって発想とか見せ方が面白いものが多いし。ストーリーで見せるよりもギミック重視って印象を覚えます。

 

強いて言えばまったく二日酔いしない正統続編『ハングオーバー3』よりはアカペラやってる分マシかな…というくらいの立ち位置です。

あとはファットエイミーを演じているレベルウィルソンが異常に美人になっている所もポイントかな?(笑)

2が好きな人やゴージャスハッピーエンタメ大好きなら観てもいいと思いますが、あまりオススメはできないかなぁ…

同じテーマならこちらも続編の『ネイバーズ2』の方がよっぽどよく出来てると思いました!なので『ネイバーズ2』をオススメして今回終わります(笑)

 

 

 

 配信版はこちら

 

 やっぱ一番はこれですね

ピッチ・パーフェクト (字幕版)
 

 

 3が好きなら…今作でヘイリー・スタインフェルドが加入します。