”普通”の恋愛映画『彼の見つめる先に』
去年のマイベスト3位だった『君の名前で僕を呼んで』とセットで語られる機会もよく目にし、早稲田松竹でもセットで上映されたりもしていたので気になっていたので、レンタルで観ました。
96分と短いながらも、久しぶりに純愛映画を観たなぁ!と思いました。
主人公がある障害を持っているという事をセリフでなく動きで伝えているのはリアリティがあっていいな〜というのと、これが作劇上の機能としてもうまくて面白かったです。
主人公には異性の親友が居て友達以上恋人未満のいい関係なんですが、ある時転校してきた男がいいヤツで3人組になると同性でウマが合うから親友との交流が減ることから生まれる嫉妬の描き方とか青春映画らしくてイイ!
主人公が自立していく過程が道具を使うことだったり進路を決める事で表現されるんですが、彼女にとっては「知らない一面」が出てきたことによって悲しくなるジレンマ!
また転校生が家で勉強したりするうちに次第に心の距離が近づいていき…という描写も丁寧な上にピュアなのでとっても微笑ましいです。
映画を観にいく下りと館内での雰囲気も最高です!微笑ましさ100%!でも当事者になった時に近くにいたらうるさくてイライラするだろうなぁw
イケてるグループのダンパに行くために踊ったことがない主人公を手取り足取り教える転校生…これは秒読み確実!
劇中では新海誠ばりにすべての男女が「やってキスまで」というピュアっぷり(高3なのに!)お酒は飲むが恋愛は奥手なのはブラジルというお国柄なんでしょうか?
しかし今作は「キス」が愛情を伝える意味の他にも「本当の自分を出す事」という自己成長としても使われているので、彼が練習しているシーンの切なさとキスした時の多幸感が半端なくて素直におめでとう!と祝福してしまいます。
彼らのこの並びが次第に愛おしくなるし、ラストシーンなんかスッキリ爽やかで鑑賞後感がとってもいい!
LGBT映画にある重々しさもない、むしろ恋愛という自由さ、軽やかさを感じる。彼らの未来に幸あれ!!という感じの映画でした。
『彼の見つめる先に』観た
— バシ (@bashix4) 2019年2月12日
久しぶりに綺麗な純愛モノを観た感覚
96分と短いながらも思春期ならではのモヤモヤ、三角関係によって起こる親友との関係のゆらぎ、新海誠ばりの恋愛模様などなど青春模様のバランスが小気味よく入っていて上手い!
あんなに相手を想う尊いキスは久しぶりに観たなぁ pic.twitter.com/NGdaxcNSAU
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美しい南イタリアの風景を味わえる素晴らしい映画