誰が有罪と決めるのか『THE GUILTY/ギルティ』
去年の『search』と同じサンダンス映画祭で観客賞を獲っているので面白さはもう保証されたもんだろうと思い安心して観に行きました。
いやーよくできてたあ!88分間ワンシチュエーションながらも飽きさせない作りと「思い込みの怖さ」「セルフィッシュな正義を進めた結果」という過ちに対する内容でもあって、この一方的な視点の恐怖はSNS始め人と対面していても起こり得ることだし、自分の想像だけで相手や他者を決めつけるような、それで正当防衛のごとく振る舞うのは本当に危険であるなぁと思わされた。
作劇の定石をトリックとして仕込まれていたのを知ったときには「ああああああああああああーーー!」とビックリ!これホントよくできてるなぁ。
ワンシチュエーション以上にお話がよくできてるし、あっちに連絡とってこっちでパソコンしてと目まぐるしいしリアルタイムで進行していくからスリルも感じられる。
あと撮影もかなり主人公から近い位置で撮っているうえにピントもかなり絞っているから、より物語への感情移入ができるようにもなっているし、また「興味があるものにしかピントが合わない」というのも一人称視点感が出てるし、ひいては主人公の性格もなんとなくわかるっていう見事さ!
88分とタイトな作りで背景を描く時間がない事が、逆に主人公の発言だったり演出だったりでこちらが想像、補完する形になっているのでバランスもいい。
もうハリウッドリメイクが決まっているらしく主演はジェイクギレンホール、制作には本作の監督も関わるらしいけど、一回やってるこれをリメイクしても上手くいくかなぁ…というくらい今作が出来すぎている。
こぼれ話で面白かったのが、今作を観た配給の人が「電話相手の女性がどんな容姿なのか」話してみたらほとんどの人が同じ容姿を想像してたという話!長髪のチリチリ髮の白人を想像していたらしい。そこまで合致するっていうことは、いかに自分達が声質やしゃべり方で見えない相手をイメージしてるのか、その一端が見えたようでなんとも不思議に感じました。
設定上「音」がとても重要になるから映画館とかの環境が整っているところで観るほうがいいと思うし、話も面白いので映画好き、ミステリ好きは是非ってタイプの映画でした!
ギルティ試写で観た
— バシ (@bashix4) 2019年2月12日
searchに続いてこっちもワンシチュエーションながらよく出来てる〜!
トークショーでも言ってたけど、縛りがある故に技量が問われるし、今作はその技量が確かだからまったく知らないオジサンのアップでも全然退屈しない!
終盤くらいの展開では「あ〜…すいません…」ってなったよ pic.twitter.com/js5GStJViP
2018年に話題沸騰になったワンシチュエーションサスペンス!
もちろんアイデア一発じゃあないですよ!
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