想像力の大切さ『ドラえもん のび太の月面探査記』
もう上半期終わるけど!何ヶ月も前に観たやつ書いてくよ!!
「映画ドラえもん のび太の月面探査記」予告2【2019年3月1日(金)公開】
昔のドラ映画と比べて今のドラ映画って教育・学習って面が強くなってると思ってて、それが良くも悪くもイイ子な出来になってるから無難…っていうのが主な印象なんだけど、今作はその中でも特によくまとまってるなぁと思った。
”月の裏側には実は文明が栄えている“っていう都市伝説と“月のウサギ”の話を混ぜ合わせることによって、大人でも興味が持てる要素を作ってるから入りやすかった。
そこから先の展開も「子供の頃に考える妄想も、知恵と工夫で実現できるかも?(もちろんひみつ道具は使っているけど)」という所から、通底している「科学の力と発想で想像と創造を実現させる」っていうメッセージを、ドラえもんという基本ファンタジーの世界観の中でも伝わるようにうまく溶け込ませられていると思ったり。
あと完全オリジナルじゃあなくて「異説クラブメンバーズバッジ」っていう既存のひみつ道具から発信していく所も新鮮に感じたし、今回脚本が「かがみの孤城」で本屋大賞獲ってる辻村深月だからなのか話の作り方が上手いなぁという印象。
のび太の想像力から生まれたムービットが独自の文明を発展させて、さらにのび太に似たムービット「ノビット」が周りから変に思われても自分が信じる道を進み続けて新たな地平を開くっていう流れにはロマンを感じずにはいられなかった。
もうひとつの路線であるエスパルとかぐや星、ディアボロの関係性も、まさに間違った想像はディストピアを生む、想像力によってどんなに科学が発展していっても舵をとる人物が私欲の為に使えば間違った結果をもたらす。大人からしたらディストピア映画や過去の歴史の大罪を思いっきり想起させるような世界観を出していた所も、ただ想像力を養うだけじゃあなくて根底にある「思いやり」の精神を大事にすることが大前提である、という点もきっちり描かれていたのもよかった。
その他伏線の張り方とかもよかったし、集約していくクライマックスの盛り上がりもキレイでかなり満足度は高かった!
もし近作の映画ドラえもんを観ようと思う人がいるならば、まずはこれから!というくらい面白かった!
『ドラえもん のび太の月面探査記』観た
— バシ (@bashix4) 2019年5月3日
現代ドラえもんの勉強と化学とエンタメがうまくまとまっている作品だなと思った!前2作と比べて一番ドラえもん“らしい”作品だったかも!
ムービットは原作で見たことあった気がするけどまさかここまで話が膨らませられるとは思わなんだ
辻村深月の脚本力を見た pic.twitter.com/z8cpppIeYd